
先輩、コトリバコってなんですか?

よし。この前コトリバコの話を投稿したことだし、概要だけ知りたいという方向けの解説をしようか。

お願いします!
コトリバコとは?
コトリバコは、子どもを産むことのできる女性と、子どもが対象となる呪いのアイテムです。
木で作られた箱で、中身を簡単に見られてしまわないようにパズルの細工がされています。

これも木製のパズルなんですか? この前のリンフォン然り、そういうの多いんですかね?
2chの怪談「コトリバコ」のあらすじ
古くからの友人である男女4名が、飲みに出かけるため一度家に集合することになりました。しかし、そのうちの一人が遅れると電話で連絡してきました。
そのとき「面白いものを持って行く」とも言っており、それは箱型のパズルでした。
彼女が到着すると、4人の中のひとりが非常におびえた様子を見せ始めるのです。そいつは、神社の跡取り息子で、何か知っているようでした。
急いで彼は父親に電話をかけますが、彼がその場でお祓いをすることになります。
突然のことに他の3人も動揺しますが、彼の言葉に従いなんとか祓うことに成功します。
その後、数日が経って、あの箱が3人に語られます。
呪いのアイテム「コトリバコ」のもうちょっと詳しい話
ここからは、もう少しコトリバコについて詳しい話をします。
1. コトリバコはどのようにして伝わった?
怪談「コトリバコ」の発端は、1868年にさかのぼります。
その年、隠岐の国(島根県隠岐諸島)で、当時そこを領有していた松江藩を追い出すという騒動が起こりました。いわゆる、隠岐騒動です。
その騒動で、反乱を起こした側の男がコトリバコの舞台となった部落(原作に従って表記)に流れてきました。
当時、その部落はひどい迫害を受けていました。そんな折に男がやってきたのですから、部落の人は厄介事をかかえれば迫害がひどくなると思ったので男を殺そうとしました。
しかし、男は「武器の作り方を教えるから匿ってほしい」と交渉。村人は交渉に応じ、男から武器(コトリバコ)の作り方を教わりました。
2. 作り方・使い方
コトリバコの材料は、幼い子どもです。
子どもの年齢によって作り方が少し異なります。
- 複雑に組み合わさった木箱を作る
- 木箱の中をメスの動物の血で満たす
- 1週間待機
- 血が乾ききらないうちに蓋をする
- 中身を入れる
- 蓋をする
箱の中身は子どもの体の一部で、年齢によって何を入れるのかが変わります。
次の表は、年齢と入れる物の対応を表しています。
子どもの年齢 | 入れる物 |
---|---|
生まれた直後の子 |
|
7歳までの子 |
|
10歳までの子 |
|
3. コトリバコの種類
コトリバコは入れる子どもの数によって呼び名がこのように変わります。
人数 | 呼び名 |
---|---|
1人 | イッポウ |
2人 | ニホウ |
3人 | サンポウ |
4人 | シホウ |
5人 | ゴホウ |
6人 | ロッポウ |
7人 | シッポウ または チッポウ |
8人 | ハッカイ |

ひ、ひとつのコトリバコに8人も使ったりするんですか!?おぞましいです……。
コトリバコを伝えた男いわく「ハッカイ以上は作ってはいけない」らしいです。
人数が多くなればなるほど呪いは強力になりますが、ハッカイ以上は、あまりに強力過ぎて完成させる前に製作者が死んでしまうなんて話もあるみたいですね。
4. コトリバコの効力
コトリバコを漢字で書くと「子取り箱」。
何となく、コトリバコって聞くと小鳥を連想して可愛く聞こえますが、子どもを根絶やしにする呪いです。
対象は「子どもを産める女性と、子ども」です。

コトリバコの影響を受けると、どうなるんですか?
徐々に内臓が千切れます

ちなみに、内臓が千切れるとどうなるんですか……?
千切れた内臓によっても症状は違うと思いますが、
- 肺:呼吸困難、呼吸停止
- 心臓:心不全、心停止
- 胃:上腹部の強烈な痛み、腹膜炎
- 腸:腹膜炎
- 肝臓:黄疸、食欲不振、出血傾向、脳症、低カリウム血症、低血糖
- 膵臓:糖尿病、消化不良
- 腎臓:貧血、低カルシウム血症、高カリウム血症、高血圧
などの症状が表れるでしょう。他にも、副腎や胆嚢、甲状腺、胸腺など色々ありますが、これだけでもやばさは伝わると思います。
肺や心臓が千切れればその時点でほぼ生存は不可能、他の内臓であっても機能が低下・消失すれば相当QOLが低下する症状が表れます。
最近では、脂肪や骨なども機能を持つ内臓だと言われていますし、この辺も千切れるんでしょうか? そうなら、もはや動くことすら出来なくなるかもしれませんね。
このように、コトリバコは対象を苦しめたうえで子孫を徹底的に絶えさせる呪いのアイテムなのです。
5. コトリバコの処理方法

コトリバコって、処分するときはどうするんですか?
どうも、箱の呪いが強すぎるとお祓いするのは難しいので、長期間置いておいて呪いを薄めないといけないらしいです。
長期間というのは箱の種類によって異なり、シッポウなら140年くらいです。

ちなみに、お祓いってどうやるんですか?
実は、それはあまり詳しく伝えられていません。分かる範囲で言うと、
呪われている人は、血を飲ませて吐き出させる描写がありました。吐き出すときに憑き物が出てくるということなのでしょうか?
箱については、お祓いを担当する人の手と箱を一緒に縛りあげていました。常に近くに置いておかなければいけなさそうというのは推測できますが、詳細は不明です。
コトリバコの話はどこで読める?
掲示板の雰囲気そのままで読みたい方は、こちらで読むことが出来ます。
単純に読み物として楽しみたいという方は、当サイトに投稿されているものがおすすめです。
まとめ
コトリバコは、自分たちの子どもを素材にしてまで差別をしてきた者たちへ復讐がしたいという恨みが込められたアイテムでした。

ゆきちゃん、コトリバコどうだった?

子どもが対象なのに、子どもが好きそうなパズルになっているのが悪質だと思いました。
コトリバコを最初に生んだ人は、かなりの悪意を持って作ったのは想像に難くありません。
そもそもなのですが、コトリバコを集落に伝えた男は、なぜコトリバコの作り方を知っていたのでしょうか? そして、なぜコトリバコなんて物の作り方を教えたのでしょうか?
――実は「集落を滅ぼそうとしていた」なんて可能性はないでしょうか。
男は集落を差別していた側の人で、隠岐国の反乱に乗じて集落に流れたフリをした。そして、コトリバコの作り方を教え、集落に呪いのアイテムを作らせた。
元の話を読めば分かるのですが、集落を差別していた地域は、集落が自分たちにコトリバコを使用したあと交渉にかなり素直に従っています。
そこまでシナリオ通りだとしたら……?
当時、集落の人たちは読み書きがまともに出来なかったとのことです。そんな状態で、このようなアイデアは浮かばないだろうとも書かれています。
そうなると、男の入れ知恵ということになるのですが、隠岐国から流れてきただけの人にはそこまで世話をする義理はないはずです。
しかし、もし男が差別をしていた地域の者なのであれば、自分たちの筋書き通りに集落の人間をコントロール出来るというメリットがあります。
みなさんはどう思いますか?
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