#1 テレビアニメの最終回
「ドラえもんの最終回に関するウソとマコト」の記念すべき第1回は、テレビアニメの最終回についてです。
ぜひお楽しみください。
日テレ版ドラえもんの最終回
現代でアニメドラえもんといえば、テレビ朝日で放送されているものです。
ところが、1973年(昭和48年)には半年だけ日本テレビで放送されていたことがありました。
放送期間は、1973年4月1日から1973年9月30日までの半年間。テレビ朝日のドラえもんが何年も続いていることから考えると、わずか2クールのみの放送です。
放送回数は全26回、エピソードの数は52話です。
お察しの良い方は気づいているかもしれませんが、日本テレビ版のドラえもんは、1973年9月30日に一度最終回を迎えています。
そのエピソードのタイトルは「さよならドラえもんの巻(さよならどらえもんのまき)」
ドラえもんの最終回、そして「さよならドラえもんの巻」というタイトルを聞くと、てんとう虫コミックス第6巻に収録されている「さようなら、ドラえもん」が思い浮かぶ方がいらっしゃるかもしれません。
しかし、「さよならドラえもんの巻」はこのエピソードとは全く別のストーリーとなっており、本当の原作は「ドラえもんがいなくなっちゃう!?」です。
このエピソードは、雑誌「小学四年生」の1972年3月号に掲載されたものです。現在では、藤子・F・不二雄大全集の第1巻にのみ収録されています。
あらすじ
自分に頼りすぎてダメ人間になりそうなのび太が心配で未来に帰ろうとしていたドラえもん。
ところが、いつも自分に優しくしてくれるのび太に中々言い出せず悩んでいた。
そこで偶然出会ったガチャ子に相談し、嘘の体調不良で、未来に帰らなければならない口実を作ることにした。
それに対しのび太は、「ドラえもんがいなくなったら困るけど、ドラえもんの体が治るためなら我慢する。だから自分に構わず帰って欲しい」と訴えた。
のび太の優しさに心打たれたドラえもんは、嘘をついて未来に帰ろうとしていたこと、のび太に強い人間になって欲しくて帰ろうとしていたことを告げる。
のび太は「僕のことは心配しなくていいよ」と笑みを浮かべた。
別れの挨拶をして、ドラえもんは未来へと帰っていった。
「もうドラえもんの力に頼らない」
そう決めたのび太は、何度転んでも起き上がり、苦手だった自転車に乗れるようひたむきに頑張った。
「ドラえもーん!みてくれよー!」夕焼けに向かってそう叫ぶのび太の声と共に、物語は幕を閉じる。
テレ朝版第1期の最終回
1973年に日本テレビでドラえもんが放送されてから約5年後、テレビ朝日で再び、ドラえもんのアニメが制作されました。
実は、この1979年に始まったテレビ朝日版のドラえもんは、第1期にあたり、今放送されているドラえもんは第2期にあたります。
テレ朝版第1期の最終回は2つあります。
- 通常放送の最後のエピソードとしての最終回『45年後……』
- 第1期の〆として組まれた特番のエピソード『ドラえもんに休日を!?』
このセクションでは、この2つのエピソードについて説明していきます。
通常放送の最後のエピソードとしての最終回『45年後……』
テレ朝版第1期の通常放送は、2005年3月11日をもって終了しました。
ここで放送されたエピソードが、雑誌「小学六年生」1985年9月号にて初収録された『45年後……』です。
このエピソードは、藤子・F・不二雄大全集第13巻またはドラえもんプラス第5巻で読むことができます。
このエピソードの特徴は、45年後ののび太が登場するところ。50代後半となったのび太が、小学生ののび太にアドバイスをするシーンが見られます。
中でも心に響く名セリフが「君は何度も壁にぶつかる。でもそれをはねのけて行く強さも持っているんだよ」
また、50代後半となったのび太とドラえもんが会話しているシーンもあり、45年経ってもドラえもんとのび太の中は良好なままであることが伺え、1ファンとしても非常に嬉しくなるエピソードですね。
第1期の〆として組まれた特番で放送されたエピソード『ドラえもんに休日を!?』
こちらのエピソードは、のび太の心の強さ・優しさが見られる非常に感動するもので、個人的にもすごく好きなエピソードのひとつです。
放送日は、第1期通常放送の最終回の翌週、2005年3月18日です。
単行本はてんとう虫コミックス第35巻、藤子・F・不二雄大全集は第13巻で、原作である「ドラえもんに休日を!!」が収録されています。
「自分はのび太くんの世話で休みなんてない」と言うドラえもんに1日休みをプレゼントすることにしたのび太。
念の為、「よびつけブザー」をのび太に渡し、ドラえもんはミーちゃんとのデートに出かける。
しかし、その日のび太は決してブザーを使うつもりがなかった。
どうせすぐにブザーを使うと踏んでいたジャイアンとスネ夫の意地悪にも屈さず、最終的に不良少年たちに囲まれるピンチに陥るものの、のび太はブザーを踏み壊し、助けを呼ぶ道を捨て自力で立ち向かった。
「のび太にそんな根性があったなんて」と感心したジャイアンとスネ夫はのび太の助太刀に入る。
夜、帰ってきたドラえもんに大丈夫だったか尋ねられるが、本当はボロボロなのを隠しのび太は「あたりまえさ! 平和な一日だったよ」と返した。
テレ朝版第2期BS朝日の最終回
2005年3月18日に最終回を迎えた第1期だが、その一ヶ月後である4月15日には第2期が始まります。
テレ朝版ドラえもんの第2期は、テレビ朝日だけでなくBS朝日でも2023年の9月29日までは放送されていました。
以降はBS朝日での放送はなくなり、テレビ朝日のみでの放送となっています。
このBS朝日の最終回で放送されたエピソードが「答え一発!みこみ予ほう機」と「自動買いとり機」です。
「答え一発!みこみ予ほう機」は藤子・F・不二雄大全集第8巻に、「自動買いとり機」はてんとう虫コミックス第29巻および藤子・F・不二雄大全集第14巻に収録されています。
アニメ版ドラえもんの最終回のまとめ
条件 | 放送日 | エピソード名 |
---|---|---|
日テレ版 | 1973年9月30日 | さようならドラえもんの巻 |
テレ朝版第1期通常放送 | 2005年3月11日 | 45年後…… |
テレ朝版第1期特番 | 2005年3月18日 | ドラえもんに休日を?! |
テレ朝版第2期BS朝日 | 2023年9月29日 | 答え一発!みこみ予ほう機 自動買いとり機 |
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