いきなりですが、『ヤマノケ』という都市伝説をご存知ですか?
ヤマノケは、2chの『洒落にならないほど怖い話を集めてみない?』というスレッドに投稿された怖い話のひとつです。
あまり詳しくないという方でも分かりやすいよう、簡潔にまとめました。よろしければ最後までお楽しみください。
また、これは解説記事です。『ヤマノケ』を読んでみたいという方は、こちらの記事をご覧ください。
ヤマノケの特徴 – 見た目・出現場所・呪いなど –
ヤマノケは、見た目やその行動、出現場所に非常に特徴のある怪異です。
1. 見た目
ヤマノケは、白くのっぺりとした見た目が特徴的な怪異です。
一見人型をしているように見えますが、頭はなく顔は胸の位置についており、足は一本に見えたと言います。
この見た目は、中国の神「刑天」や、日本の妖怪「一本だたら」によく似ていると言われており、神や妖怪の類ではないかという推測の根拠ともなっています。
2. 出現場所
『ヤマノケ』が現れる場所は、本編を読むと山の中であることが分かります。
また、2chでこの話をした人は、場所を聞かれたところ、『宮城と山形の県境』と答えています。
宮城と山形の県境で、山中、さらにこのような超常現象と縁がありそうな場所ということで、田代峠ではないかと噂されているようです。田代峠については、また後ほど触れることにします。
3. 呪い
ヤマノケは、女性にのみ取り憑く怪異で、これに取り憑かれると『ハイレタハイレタハイレタ』『テンソウメツ』となどと呟くようになってしまいます。
49日以内に祓えなければ一生このままとなってしまうとのことです。
しかし祓う方法は明らかになっていないため、実質的にヤマノケに取り憑かれた女性は、一生発狂したままということになります。
― Discussion ―
ヤマノケの別名『テンソウメツ』とは
テン・・・ソウ・・・メツ・・・
ヤマノケは、テンソウメツと呼ばれることもあります。これは、ヤマノケに取り憑かれた女性が『テンソウメツ』と呟くことが由来となっています。
ところで、『テンソウメツ』とはどのような意味なのでしょうか。一説によると、この言葉にはヤマノケの悪意が詰まっているというのです。
『テンソウメツ』の意味に関する仮説
『テンソウメツ』とは、『テン』『ソウ』『メツ』の3つのパートからなっており、それぞれ漢字にすると『転』『操』『滅』であると言います。
漢字 | 説明 |
---|---|
転 | 乗り移る, 対象に取り憑くことを表す |
操 | 操る, 取り憑いた対象を操ることを表す |
滅 | 滅びる, 取り憑いた対象の行く末を表す |
仮にこれが事実だとすると、取り憑いた対象がどうなるか分かった上でやっている可能性が高くなりますね。
ヤマノケが出現したと推測されている場所『田代峠』について
田代峠とは、山形県最上郡最上町と宮城県加美郡加美町を結ぶ東北最大のミステリー峠と称される場所です。
昔からさまざまな怪談や都市伝説が伝わっており、UFOの目撃情報もあるところとなっています。
そういった理由があり、『宮城と山形の県境で怪異に遭遇した』と聞くと田代峠を連想する人が多かったようです。
ヤマノケの正体とは何なのか
2023年となった現在でも、ヤマノケの正体については色々な憶測が飛び交っており、これと確信できるものは存在していません。
そのため、ヤマノケの正体はこれじゃないかという仮説の数々をご紹介いたします。
ショウタイ カンガエルダケ ムダ・・・
『ヤマノケ』は妖怪である
ひとつめの説は、ヤマノケは日本の民間信仰における妖怪であるというものです。
この説を支持する根拠は、
- ヤマノケが日本語を連想させること
- ヤマノケと類似点のある妖怪が存在すること
以上の2点になります。
『ヤマノケ』を漢字で書くと『山の◯』であると容易に連想できます。
◯の部分はいくつかバリエーションがあり、物の怪から派生した『山の怪』説や、人の気によって出来たとする『山の気』説など様々な仮説が提唱されています。
ヤマノケと外見的類似点のある妖怪とは、一本だたらのことを指しています。
ここで、Wikipediaの一本だたらの説明を見てみましょう。
一本だたら、一本踏鞴(いっぽんだたら)、一つだたら(ひとつだたら)とは、日本に伝わる妖怪の一種で、熊野地方の山中などに棲む、一つ目で一本足の姿の妖怪とされるが、地方によって伝承内容には違いが見られる。
Wikipedia
補足 熊野地方:和歌山県と三重県の南部に連なる旧紀伊國南部に当たる地域
ヤマノケとの類似点は、一本足であることと、山中に棲むということ。
ヤマノケの目の数については言及がないためはっきりとしませんが、ひとつしかないのであれば見た目の不気味さが上がるので触れられているのではないかと思います。
そのため、ヤマノケには目がふたつあった可能性が高いと考えています。そうなると、ここは一本だたらと違う点になりますね。
『ヤマノケ』は山の神である
ふたつめの説は、ヤマノケが山の神であるとするものです。
妖怪と神の違いはなんなのかという話にもなってきますが、ざっくり言うと、妖怪は悪さをするもの、神は人間に恩恵を与えてくれるものです。
オレ・・・カミ・・・
日本には全てのものに魂が宿り、八百万の神として崇める風習があります。ヤマノケは、八百万の神の1柱であり、山に宿る神でないかと推測したわけです。
ただし、妖怪ではなく神と崇められるためには、人間に何かしらの恩恵を与えていなければなりません。
そうでないと、人間に祀られることはありませんから。
悪さしかしない者を神とは崇めたくないです・・・!
この話に出てくるヤマノケは何かしらの恩恵があるという話は出てきていません。
そのため、この説は前説ほどは支持されていないようです。尤も、神ではないとも言及されていないため完全に否定することもできていません。
まとめ
本記事の内容をまとめるとこうなります。
オレ コンナヤツ
- ヤマノケは、女性に取り憑き、49日以内に祓えなければ発狂したまま戻らなくなる怪異
- 白くのっぺりとした肌に、胸についた顔、一本しかない足といった外見が特徴
- 出現場所は、宮城と山形の県境で、『田代峠』ではないかと推測されている
もし田代峠に行ってみようと考えている方は、お気をつけください。特に女性のあなたは。
ここまで読んでくださりありがとうございました。良ければ、SNSでのシェアで、当ブログの活性化にご協力ください。
また、当ブログでは他にも面白い怪談や都市伝説を色々紹介しています。良ければそちらもご覧ください。
コメント