朽ちた鳥居と、その足元には髑髏のような石があり、脇には『ここから先、命の保証はない』と書かれた看板が立てられている。
警告を無視して杉林の林道を先に進むと、急に視界がひらけ杉沢村へと辿り着く。
そこでは過去に全ての村人が惨殺され、村人を殺害した人物は自殺した。あまりに凄惨な出来事により無人となってしまったその廃村は、行政からもアンタッチャブルな「地図から消えた村」として扱われている。
今もその呪いは健在で、一歩でも村に立ち入ろうものなら、殺人鬼が侵入者を襲い、例の事件を追体験することになるという。
注意
この記事では、杉沢村伝説について扱っていますが、現実の出来事ではないことがハッキリと分かっています。あくまで、フィクションとしてお楽しみください。
また、住民の生活を守る意味で、詳細な場所は伏せます。ご理解のほど、よろしくお願いします。
杉沢村伝説の形成
杉沢村伝説は、元々青森市の伝承がネットロアとして拡散することで形成された架空のストーリーです。
青森市に元来伝わっていた伝説では、『青森市ある地区のどこかで、人殺しがあった』という程度のものでした。
それも、少なくとも1960年代には存在していたことが分かっています。
雑誌で杉沢村伝説が扱われるようになると、そこから端を発したようにネット掲示板でも杉沢村の都市伝説が語られるようになりました。
そうして形成された都市伝説が、冒頭でお話ししたストーリーになります。
杉沢村は実在するのか?
杉沢村のベースとなったであろう村は実在していました。今は廃村となっています。
その村の入り口には、鳥居と髑髏のような石が実在しているらしく、鳥居を抜けて杉林の林道を進んでいくと、急にひらけた土地にポツンと一軒の家が建っています。
では、その村がなぜ廃村になってしまったのかというと、人口減少による自然消滅。
なぜ人口が減ったのかといえば、僻地だったために村人が移住していったため。
今や日本のどこでも見られるような普遍的な原因により廃村となってしまったのです。
村人の惨殺事件の元ネタとなったような事件はあったのか?
青森市では、明治以降大量殺人は起きておらず、村人全員が殺されるような大きな事件はありませんでした。
つまり、元々青森市に伝わっていた『ある地区で殺人が起きた』という伝説が、誇張されてネットロアになった結果、村人が全員惨殺されたという噂になったのです。
まとめ
杉沢村は、地図にない村として人気を博した都市伝説でした。最後に、その概要をまとめて締めとしましょう。
- 朽ちた鳥居と髑髏のような石が入り口の目印
- 鳥居の脇には「ここから先、命の保証はない」という看板が立てられている
- 杉沢村は、ある日1人の人間によって村人全員が惨殺され、廃村となった
- 杉沢村の呪いは今も残っており、1歩でも村に立ち入ろうものなら、霊の手により当時の事件を追体験させられる
小説の元ネタとしても使いやすそうですね。
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